RIKI RIKI DELI

湘南茅ヶ崎の海岸沿いのコンビニエンスストアを改装・増築し、カフェレストランとして全く新しい価値を与える計画。我々に与えられた条件は、既存建物を客席・厨房として利用し、新たに海岸を望む2階席を増築して、パシフィック・リム料理を供する120席余りのレストランにすることであった。
ハワイの素朴で豊かな文化のイメージや、店を結婚式にも利用することから、既存建物には初期キリスト教会に似た単純な平面を構想し、これが後に、トップライトを持った客席中央の小屋組へと発展していった。 トップライトの下には植栽が置かれ、外の国道の喧噪から離れたアトリウムのような場所となっている。また、国道に面した正面の入口は改め、店の側面にまわる路地を設けて、枕木の舗装と植栽でアプローチを演出した。
増築される2階席は、工期の関係から1期工事で床だけを完成させ、海を望むテラス席として夏の営業に間に合わせ、秋を待って室内化するという二段階の工事を経て完成させている。湘南茅ヶ崎海岸に面した絶好のロケーションを生かし、オープンテラス時の開放的な雰囲気を残したデザインとするため、海に面した南側は全面をガラス開口とした。開口部には既製品のサッシを使用せず、構造体を兼ねた細巾のスチール部材とステンレス部材でガラス枠を製作し、無駄のないおさまりを実現している。 室内は1階部分と共通の材料を使用しつつ、全体に明るい色調として素朴なおおらかさを持たせた。
年に一度、目前の海岸で行われる花火大会を室内から楽しめるよう、座席から見上げる角度を考慮し、天井と窓の関係を慎重にスタディしている。また、天井にはトップライトを設けており、竹ルーバー越しに室内に自然光が注ぐ。 
屋外にいるような開放感を与えながらも、この場所特有の強い海風を考え、開口部のディテールや材料選定には、特に注意を払っている。
テラスの手摺やインテリアの小物、仕上げ材料には、ハワイへの造詣の深いオーナーの知識と感性が随所に生かされており、完成した店は、ステージ席を利用したライブやFM番組の収録など、 単なるレストランの枠を超え、湘南文化の発信地として利用されている。

http://www.rikirikideli.com/

名称:リキリキデリ
施主:メディアソフト株式会社
所在地:神奈川県茅ケ崎市中海岸3-10-47
用途:飲食店
面積:317.66m2
規模:鉄骨造地上2階建
竣工:2003年12月
総合プロデュース:國松敬紀(メディアソフト株式会社)
基本・実施設計:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司)
インテリア基本・実施設計:丘の上事務所(酒匂克之)
監理:カスヤアーキテクツオフィス(粕谷淳司)、丘の上事務所(酒匂克之)
構造設計・監理:小西泰孝建築構造設計(小西泰孝)
施工:ファルコン・ジャパン株式会社(樋口克巳)
外構:有限会社湘南花卉園緑地(神崎知久)
看板・アート制作:Hansen's Arms(神谷高志)
エッチングガラス製作:JJ Art Planninng
撮影:ナカサアンドパートナーズ(吉村昌也)

Project name: Riki Riki Deli
Client: Mediasoft Inc.
Project site: 3-10-47, Nakakaigan, Chigasaki City, Kanagawa, Japan
Function: Restaurant
Size: 317.66m2
Creative Director: Hiroki Kunimatsu (Mediasoft Inc.)
Design: Atsushi Kasuya (KAO) + Katsuyuki Sakoh (OKANOUE)
Supervise: Atsushi Kasuya (KAO) + Katsuyuki Sakoh (OKANOUE)
Stractural Design: Yasutaka Konishi (KSE)
Contractor: Falcon Japan Co., ltd.
Photo: Masaya Yoshimura (Nacasa & Partners)